新築か、中古物件か その4

 

これまで、新築・建売・中古の各メリット・デメリットを考えてみました。

これを踏まえて、住宅を購入するに当たりどこを重視するかを考えてみようと思います。

 

重要なのは、価値観の重点をどこに置くか


どの選択肢を選んでも結局は、完璧にニーズに合うものなど存在しません。そうだとすれば、自分がどこに重点を置いて住宅を購入するのか、これが一番重要なのだと思います。

その際に考慮に入れる要素として、

①時間、②価格・諸費用(予算)、③安全性・耐久性、④個性・こだわり

が挙げられます。これをチャート図で図示すると以下のようになると思います。あくまで担当個人の見解ですので、参考程度になさってください。

チャート図

以下、順に説明します。

 

最初に考えるべきは、価格・諸費用(予算)


 

最重視すべきなのは時間だとされている専門家がいらっしゃいました。

曰く、「新築は、今じっくり検討できるという人向き。中古は、すぐにでも住み始めたい人向き。そして、将来その家に長く住みたいか否かで選択は変わる」と。

確かにその側面があることは否定しようがありません。

しかし、すぐに住みたい、しかも将来長く住むかどうかはわからないという場合には、あえて中古の持家という選択肢をとるということにあまり合理性があるとはいえません。なぜなら、そうであれば賃貸物件で十分だからです。そして、住宅の購入は人生で1・2を争う大きな買い物ですから、慎重に吟味する必要があると思います。

だとすれば、長く住むことを前提に家を購入するのが通常ではないでしょうか。もちろん、中古と新築の耐用年数の違いはあります。しかし、それは結局、予算との兼ね合いで決定するのです。

つまり、私としては、時間(今、将来含む)は選択肢を分ける要素とは成り得ず、結局は予算を最初に考えるべきだと思います。新築では自分の予算(当然融資可能額を含みます)をオーバーしているという場合には、中古物件でリフォーム等を検討せざるを得ませんし、余裕があるのであれば、新築の方向で検討することになるでしょう。

ただし、予算があまり取れないからといって新築を断念しろということではありません。CM・広告をバンバンしているハウスメーカーは価格が高いことが一般的です。しかし、「ブランド力」にこだわらなければ、予算の範囲内で新築を検討できる工務店はたくさんあると思います。そういう工務店は、顧客をつかみたいし、そういう相談を受けることも多いので、色々なアドバイスや知恵を貸してくれるでしょう(※)。

 

次に考えるのは、③安全性・耐久性、④個性・こだわり


 

新築が建てられるのであれば、安全性・耐久性があるのは当然の前提ですから、あとは個性やこだわりがあるかどうかです。こだわるのであれば新築、こだわらないのであれば建売、ということになりそうです。当然、価格は多少なりとも変わってくるでしょう。

中古物件の場合は、安全性・耐久性の検討を外すことはできません。そこにあまりこだわりはなく、安く住みたいというのであれば、築年数にかかわらない中古物件という選択肢もあるでしょう。

こだわる場合には、築浅の中古物件、もしくは中古物件をリフォーム・リノベーションするという選択肢があります。

前者は個性・こだわりがない場合、後者はある場合、と選択が変わることになると思われます。ただし後者の場合は新築同様の金額まで予算が膨れ上がる可能性もありますので、結局新築したほうが得だった…となる場合もあり得ます。

 


 

4回にわたって新築か、中古かについて検討してきました。あくまでこれは住宅購入の動機が芽生えたときに、新築か、中古かを決定する場合の話です。それが決定した場合に、具体的にどの業者に建築を依頼するのかorどの不動産業者に仲介を依頼するのか、と考えていくことになります。その際のポイントについては、また別の機会に…。

 

※弊社はそういったご相談に喜んで応じさせていただきます。特に、マイホームは欲しいけど何をしたらいいかわからないという方、ご連絡ください。


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  1. Pingback: 新築か、中古か その3 | 株式会社大角建設

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