ハウスメーカーから工務店まで、さまざまなビルダーが存在しますが、共通していえることは、賃貸よりも持家の方がいいと主張していることです。
ただ、これに対して、持ち家の維持費やそれにかかる税金などを理由に賃貸の方がよい(中には50歳から家を持て)という専門家の方もいます。

弊社もハウスビルダーですから、持ち家の方がトータルで安心できると考えています。そこで、今家を建てるべき理由を考えてみます。

 

その1 消費増税前であること

2019年10月1日より消費税が10%に増税されます。過去に2度増税が延期されましたが、先日安倍首相がこれ以上増税を延期しないことを明言しました。
連日、軽減税率の対象品目がニュースを騒がせていますが、この対象の中に建物は含まれておりません。
とすると、悲しいかな、確実に住宅建築に消費増税の波がやってきます。

消費税が2%上がると、例えば建物価格が2000万円とすると(土地は消費税非課税)、

40万円!

も余分にかかることになります。
結構笑えない額ですよね。建築の際の諸費用の5分の1~2分の1弱くらいは飛んでいきます。
いいパソコンなら2台分。これだけあれば結構いろいろな家具もそろえられます。
しかも、消費税は物件引渡し時の税率が課されます。建築には3~6ヶ月くらいかかることを考えると、消費増税前の今建てるのが得策なのです。

 

ただし、2019年3月31日までに契約を締結すれば、引渡しが2019年10月1日以降であっても消費税率は8%が適用される特例措置があります。
もう10月ですから、あと半年ありません。
過去に戻れない以上、今が最大のチャンスなのです!

 

その2 住宅ローン減税

消費税増税に伴い、2014年4月から住宅ローン減税の最大控除率がアップしています。

一般住宅ならば、10年間の合計控除額の最大は400万円!
優良住宅、低炭素住宅ならば、10年間の合計控除額最大が500万円!

この拡充は2021年12月末までです。
消費税が10%に増税する前の方が、お得感ありますよね??

 

その3 すまい給付金

住まい給付金とは、増税後の消費税率が適用される住宅購入者に給付金が支払われる仕組みのことです。
住宅ローン減税は、所得税等から控除するため、収入が低い人ほどその恩恵が少なくなります。そこで、住宅ローン減税の恩恵を十分に受けられない収入層の方の税負担を減らす制度として導入されています。

住まい給付金                                               住まい給付金HPより

上図のように、消費税8%の場合と、10%の場合とで、支給額が変わります。
8%の場合には、最大30万円、10%の場合には最大50万円で、その差は20万円あります。
ただし、仮に満額もらえたとしても、建物価格が1000万円であれば、2%増税した消費税額は20万円ですから、その差は簡単に埋まってしまいます。
建物価格が1000万円の家ってあまりありませんので、その差額で増税分は補えないということになります。

例えば、建物価格が1500万円の場合、

8%のときの消費税額は120万円、10%のときの消費税額は150万円で、その差額30万円です。
対して住まい給付金の差額は満額で20万円。もうすでに10万円足りません。
そうなると、住まい給付金の支給も、消費税8%の内がお得感が増すということです。

 

その4 超低金利政策

日銀の金融緩和策により超低金利状態が継続しており、いまや最低レベルの状態だといわれています。
民間銀行の金利は10年もの国債に連動するといわれていますが、

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                                               出典:財務省「国債金利情報」

上図のような状態です。つまりわずかな上下はあるものの、全体的にみると下がり続けています。
2018年10月現在での住宅ローン金利は

変    動:0.447~1.177%
10年固定:0.695~1.854%
35年固定:0.78~2.56%

とかなりの低金利ぶり。金利が1%違うだけで600万円以上違うという簡易的な試算もでました(借入金3000万円、35年返済の場合)。

この先も急激に金利が上がることはないだろうとされております。しかし、マイナス金利が導入されましたが、この政策自体、日銀には経験のない未知のもの。したがって、この先どうなるかわかりません。

しかも、返済期間は、年齢を増すごとに少なくなっていきます。
返済期間の簡易計算は

65-現在の年齢=返済期間

と言われています。つまり、あくまで場合によりますが、一般的には35年ローンを組むことができるのは30歳まで、ということがいえます。
とすると、年齢を重ねていくたびに月々の返済額が大きくなる、ということです。
だったら賃貸でいいじゃないか、わざわざ持ち家なんていらないよっていう方、多いと思うんです。
確かに持ち家はランニングコストがかかります。賃貸でいいという専門家もそこを強調します。
でも、本当にそうでしょうか?次の項目でその点を考えてみます。

 

その5 賃貸との比較

①お金の話

賃貸でも持ち家でも、当然お金がかかってきます。この点で、トータル的に見たときに賃貸の方がいいという専門家の方は多いです。では実際どうなのか、ちょっと簡易な計算をしてみました。
なお、前提として、30歳の会社員、持ち家は借入額2500万円、返済期間35年、固定金利1.9%で延べ床面積30坪の3LDKの家を建てたと想定し、賃貸は三島市の3LDKのマンション・アパートの相場金額(83,000円+駐車場1万円)で考えてみました(あくまで居住スペースを同程度の価格にするためです)。

※全ておおよその概算です。なお、固定資産税は大体これくらいとして計算しました。またリフォーム費用は10~15年に1度の外壁リフォームや水回りリフォームを想定しており、高めに計上しています。

ずっと同じところに住んでいたことを想定した場合、住宅ローン返済が終了する65歳までの支払額は、やはり持ち家の方がかかるといわざるを得ません。
およそ300万円程度多くかかってしまう計算です。
ですが、住宅ローンの返済が終わった途端に、定期的にかかるのは固定資産税だけになります(都市計画税もある場合もありますが)。
大体65歳で定年と考えると、この差はかなり大きいものといえます。年金暮らしでこの家賃を支払い続けられるでしょうか?
しかも、持ち家の場合は、住宅ローン減税が最大400(優良住宅等の場合500)万円、住まい給付金、などといった公的な支援もあります。
さらに、賃貸の場合は1500万円近く多く払っていても、手元に残るものは何もありません。その点、持ち家の場合は、建物自身の資産価値は20年程度で0になるとはいえ、土地の価値は基本的には維持されることとなり、手元には資産が残ります。いざとなったら売ってまとまったお金を手に入れることができる。この安心は大きいです

 

②老後の賃貸借契約…?

じゃあ、老後はもっと安い部屋に引っ越せばいいという方もいるかもしれません。
しかし、広い部屋から狭い部屋に引っ越すのって、結構精神的な負担が大きいです。また、個独死や病死・自然死のリスクを恐れて、高齢者には部屋を貸さない、という大家さんが増えてきているのも事実です。
老後の住む場所の心配がないというその事実だけでもかなりのメリットです。

 

③賃貸物件ならではの…

賃貸物件は、あくまで借りているものですから、借地借家法で借主が保護されているとはいえ、ずっと住み続けられる保証はありません。建物の経年劣化で取り壊しを余儀なくされたとか、もろもろの事情で立ち退きを余儀なくされたとか。

引っ越し
また、建物の劣化等によって設備が気に入らなくなったとか。上下左右の隣人との関係が悪化したとか。特に大きいのは、子どもの成長過程でどうしても気になってしまう騒音、こういうものに気をつけなければいけません。
さらに、借りているものですから、部屋を自分の好きなタイミングで好きなように改装できるわけではありません。大きな損傷を与えた場合には原状回復のリスクがあります。
さらに、執筆担当者も経験しましたが、同じ建物内で自殺などが起き、心理的な負担から引っ越さざるを得なくなるという場合もあります。貸主の修繕義務も、その額が大きくなれば義務が課されない場合もあり、万全なものとはいえません。

 

その点、持ち家は、自分の持ち物ですから、好きなタイミングで好きなように改装できます。また、仮に誤って大きな損傷を与えてしまっても、自分さえよければ、「まぁいいか」で済んでしまいます。

建築中
また、子どもの声や子どもが出す騒音を、特に下の住人に気を使うことなくなるので、のびのびと子育てをすることができるといった声が聞かれます。

 

④終の棲家と満足のできる生活の確保

賃貸物件では、利回り、特に建設コストを抑える必要性があることから、住宅設備のグレードは低くなるのが一般的です。月々同じくらいの金額を支払っていても、お風呂が狭いとか、キッチンが狭いとか、リビングが狭いだとか、絶対にどこか物足りなさを賃貸物件には感じてしまいます。もはや、賃貸物件に自分のこだわりの住宅設備を求めても、そのこだわりはかなわないといっても過言ではありません。

他方、持ち家は、その点も加味して、ニーズに合わせた間取りや住宅設備の設置を実現できます(特に注文住宅)。しかも、住宅設備が古くなって使いづらい、気に入らない、もっと○○したいといった場合、金銭的な都合さえつけば自分の思うとおりにリフォームすることも可能です。

 

一国一城

それ以上に、特に男性は、「一国一城の主」になったことに喜びを感じることが多いようです。
やはり外から見たときに、マンションやアパート等と違って、建物そのものが自分のものであるということの満足感は家を建てた人にしかわからないでしょう。
しかも、老後もその家に住み続けることができるわけですから、住む場所の心配がありません。

このように持ち家は心理的なメリットもかなり大きく、また、満足した日々の生活を送るうえでも重要な場所なのです。

その6 まとめ

色々書いてきましたが、言いたいことのつまりは、

消費増税前の今、低金利の今、年齢的に返済期間の設定が有利な20代後半~30代前半の今、子どもがまだ小さい今、建てるのがお得なんです!有利なんです!

色々ありますよね、きっと考える事。
世の中には色々な情報であふれていて、ハウジングの本も大量に出回っています。
でも、必要なのは、家を建てたいという気持ち、満足できる人生を送りたいという気持ちだと思います。
まずは相談してみませんか?皆さんのご連絡をお待ちしています。

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