雨漏り改修施工事例1 施工前
湯河原町 I様
工事内容
外装改修工事、防水工事、シーリング工事、塗装工事
工期
約1か月半
費用
約300万円
雨漏りがひどいとの一報を受け、現場で状況を確認するとともに原因を究明し、その対処をすることになりました。
雨漏り改修施工事例1 施工状況
状況確認
1枚目の写真、クロスにうっすらと水の流れた跡がついています。2枚目はクロスにカビが浮き出てしまっているのがわかります。
3枚目、天井裏には雨漏りの結果であろう黒カビが…。4枚目は結露ではありません。外からホースで水をかけてみたところ、それが内部に侵入してしまっているところです。
このままでは、建物に甚大な被害が及びかねませんので原因箇所を究明していきます。
原因究明
原因を探ってみると、サイディングにかけやヒビ、コーキングの割れや剥がれなど、外壁自体が劣化していることが判明しました。
サイディングの釘の打つ位置が悪かったりすると、このように割れてしまうことがあります。サイディングの表面には塗料が塗ってあるので、防水性能はありますが、割れてしまったところには塗装はされていません。
そうなると、セメント製のサイディングは水を吸ってしまい、サイディングの反り返り、割れの悪化などを引き起こした末、水漏れの原因となります。
しかし、この家には、それ以上の問題がありました。
なんと、この住宅を建築した施工業者の施工不備が発覚しました。本来、透湿防水シートを板金等の上にかぶせて貼らなければいけないものを、板金の中にしまいこんでいたところがあったこと(イメージ的に、シャツをズボンの上に出しておかなければいけないのにシャツインしてしまった感じ笑:写真6枚目)、それどころか防水テープが貼られていないところまでありました(写真5枚目)。
写真6枚目のようになってしまうと、防水シートを伝って流れてきた雨水がそのまま板金の間に入り込んでしまい、防水シートの意味がありません。また、防水シートの端を防水テープで止めないと、そこから雨水が入り込んでしまい、結局防水シートが意味を成しません。
これは明らかに前業者の施工不備であるといえるでしょう。職人が防水シートや防水テープの役割をしっかり理解していればこんな施工にはならないでしょう。
既存透湿シート貼り替え及びサイディング設置
まずは問題だらけだったところを修復してあげなければなりません。
バルコニーの内部は腐食が進んでいたため、サイディングをすべて外して透湿シートを貼り替えます。
上の写真は既存透湿シートの除去状況です。
今度は(当たり前ですが)防水テープをしっかり貼り、透湿シートを貼っていきます。
その後、サイディングボードを貼り付けるための胴縁を取付けます。
透湿シート貼り換え完了です!安心してください。ちゃんとコーキングもやってありますよ!
そして、サイディングを設置していきます。既存のサイディングと色が違いますが、それは後々外壁を塗装する予定があったためです。
このあと、サイディングの隙間をコーキングで埋めていきます。
シーリング工事
今回はサイディングの目地が深いためバックアップ材を入れました。その後プライマーを塗布し、コーキング打設という作業です。
バルコニー以外の外壁も、既存コーキングを剥がして、プライマー→コーキング打設、と作業していきます。
こう見ると、やはり外壁の塗装もだいぶ落ちてますね。
今回使ったのは
・プライマー:BC-3
・コーキング:ペンギンシール PU9000
です。
このお宅には断熱性に優れるALC(軽量気泡コンクリート)が採用されていました。ALCは厚みがあるため、コーキングを上から追加しました。
塗装工事
さて、作業も終盤です。まずは、下地材のシーラ―を塗り、その上から2度塗りで本塗装をしていきます。
屋根はガルバリウム鋼板でしたので、サビ止めを塗った上で本塗装をします。
ALCや水切り等の塗装も抜かりなく。
今回使用した材料は、
・屋根:ユメロック シリコンウレタン樹脂
・ALC:水性セラミシリコン
・壁:グリーンマイルドウレタン
です。
塗装後、笠木とサイディングの隙間をコーキングで埋めました!
防水工事
最後の仕上げ、バルコニーの防水工事です。ウレタン塗料を塗って仕上げていきます。
綺麗になりますね~!
雨漏り改修施工事例1 施工後
綺麗になりましたね!
雨漏りがひどいとの相談を受けたときのI様の不安は取り除けたのではないでしょうか。
今回は雨漏りが目に見えましたが、知らないうちに内部が蝕まれていることもありますので、やはり定期的なメンテナンスは必要です。