外壁メンテナンスってどうして必要なの?

今問題ないからまだやらなくていい…?

新築後10年以上を経過した一軒家をお持ちの方は、一度は外壁塗装の営業が回ってきたことがあると思います。128714
「今すぐにやらないと大変なことになります」
こんな文句で勧誘を受けたこともあると思います。
だからといって、現状特に何の問題も生じていない(ように思える)、困っていない外壁のリフォームに100万も200万も出せないよって、そんな声も聞こえてきそうです。

本当に何百万も出して外壁のリフォームをする必要があるのでしょうか?
また、それは本当に今すぐやらなければならないのでしょうか?

 

外壁の構造と役割って…?

木造建物の外壁をとても簡易に表現すると、サイディング⇒通気胴縁⇒透湿防水シートといった構造となっています(下図参照)。
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透湿防水シートというのは雨ガッパやゴアテックスのようなもので、サイディング等をかいくぐって侵入してきた雨水を防いでいます。しかし、この透湿防水シートの重ね方やサッシ部分の処理に問題があるなどの施工の不備があると、建物の内部に雨水などが建物の内部に侵入してきます。

また、透湿防水シートは基本的に上から下に流れる雨水を想定したものであり、風で雨水が吹き上げられた場合などには、透湿防水シートの継ぎ目などから水が浸入します。

%e3%82%b9%e3%83%bc%e3%83%91%e3%83%bc%e3%83%9e%e3%83%b3そこで、外壁材やその目地を埋めるコーキング等で雨水の浸入を限りなく100%防いでいるのです。

また、サイディングは、風や紫外線の内部への浸入を防ぐとともに、外部からの火に対して燃えにくい様に作られています(一部の木質系を除く)。
つまり、外壁はサイディング、目地のコーキング、透湿防水シートの組み合わせで雨水の浸入などを防ぎ家を守るスーパーマンなわけです。

 

外壁が劣化するとどうなるの…?

上記のように、外壁は年中無休で過酷な自然環境から建物を守ってくれています。
そのため、少しずつ、しかし確実に劣化していきます。

劣化するとどうなるかというと…

①劣化部分から雨水が浸入します。透湿防水シートで食い止められればいいんですが…

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右写真は外壁から内部に水が浸入しているところです。
胴縁が腐ってしまっているのがわかります。

これはまだ透湿防水シートで止まっていますが、このまま放置すれば建物内部に侵入してしまうところでした。

 

 

②透湿防水シートの継ぎ目等から建物の内部に侵入していきます。

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右写真はドア周りの透湿防水シートの処理に問題がある場合です。
こういったところから水が浸入していきます。

そのまま放置していくと上写真の胴縁のように、内部の柱などが腐っていくことになります。

 

 

③内部の柱や壁を蝕んでいきます。

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右写真はついに建物内部にまで水の浸入をゆるし、カビが生えている状態の屋根裏です。
こうなってくると事態は一刻を争います。

早く対処しないと取り返しのつかないことになりかねません。

 

 

④雨漏り、外壁の崩落、家の傾き…などが生じます。

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右写真は、わかりにくいのですが、天井から雨漏りしている状態です。
雨漏りを放置したらどうなるか…想像に難くないでしょう。

また、壁や柱が腐ってしまうことにより、最悪の場合、家が傾いてしまい、家にとって致命傷になる場合もあります。

 

 

外壁リフォームをする理由

建物を守るためには、上記のような事態を防ぐ必要があります。
つまり、外壁リフォームは、劣化してしまった外壁からの雨水浸入を防ぎ、建物の寿命を延ばしてあげるために行われます。

具体的には、

〇塗料は劣化すると防水性能を失うため塗装をし直す、または、新しいサイディングに張り替える。

〇サイディングの継ぎ目をふさいでいるコーキングを打ち直す

ことが必要になってきます。
この作業を、一般的に外壁リフォームと呼んでいます。

 

また、外壁リフォームをすべき時期を逸して、内部にまで水が浸入してしまった場合、080710そのための処置もしなければならないため、費用がかさみます。
業者が外壁リフォームを早い段階で進めるのは、必要以上のコストをかけないようにするためなのです。

ですから、「今すぐにやらないと大変なことになります」という言葉は嘘です
すぐにやらないとすぐにでも建物が壊れてしまうわけではないからです。
しかし、早いうちにやらないと大変なことになることは間違いありません。

 

どうなったら外壁リフォームをするべきなの…??

外壁リフォームはおおよそ10年~15年周期でするべきといわれていますが、置かれている(自然)環境や用いられている材料の材質等によっても異なります。
大事なのは、早い段階で外壁が発しているSOSサインに気付くことです。そのサインはセルフチェックで見ることができます。

①外壁の汚れ、コケやカビがある

塗料には、防水性能だけではなく、防汚性能もあるので、外壁の汚れが目立つようになってきた場合は塗料の劣化のサインです。また、コケの付着も同様に塗料の劣化のサインです。
コケを放置しておくとカビが発生し、健康にもよくないことになります。

 

②塗装の色褪せ、塗装のはがれがある

塗装の色褪せは塗装が雨水等で落ちてきてしまっていることを意味します。塗装が乾いた皮dscn2441のようにはがれてしまうこともありますが、これはいうまでもなく、はがれてしまったところに少なくともその塗料は存在しない可能性が高いです。

右写真は塗装がところどころ剥がれている状態です。サイディングに傷みが生じていることがわかります。

 

③チョーキング

チョーキングとは、わかりやすくいうと、手で触るとチョークのように手に塗料が付着する状態のことをいいます。
チョーキングは、塗料の防水性能が失われているために起きる現象で、サイディングは直接風雨にさらされているのとほとんど同然になります。

サイディングを触ると手に塗料がついており、サイディングの方には指の跡がくっきりついています。

 

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手で触らなくても、上写真のように塗料がちょっと白っぽくなり、不自然な色むらがあるときはチョーキングを疑いましょう。

 

④サイディングやモルタルにひび割れや欠け、反りがある

塗料が劣化し、サイディング等自体に直接雨水が当たるようになると、傷みが生じてきます。
サイディングが釘でとめられている場合、そこからひび割れたり欠けることが多くなります。
ひび割れや欠けがあると、当然そこから内部に水が浸入していきます。

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上写真のようにサイディングやモルタルがひび割れてくるとそこから内部に水が浸入してきます。
一部だけであればコーキング等で修復してしまうこともありますが、それが全体に及ぶと最悪の場合サイディング自体を張り替えることになり、余計にコストがかかります。

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上写真のように、サイディングをとめる釘の周りが欠けてしまうことがよく発生します。
そうなると目地のコーキングの意味があまりなくなってしまいます。

 

⑤コーキングのひび割れ

外壁に用いられるコーキングは主に(変成)シリコンで、風雨や紫外線にさらされて固化し、dscn2444さらに進むとひび割れてきます。コーキングはサイディング等の目地を埋めて防水性・気密性を確保するためのものなので、ひび割れてしまうとそこから水が浸入します。

右写真はコーキングの劣化が進みすぎ、剥がれおちて中が見えてしまっているところです。
こうなってしまうと防水力はありません。

 

気になったら専門家に相談しましょう092811

セルフチェックで気になった方は是非専門家に相談しましょう。まだ大丈夫だという場合もたくさんあります。

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