工務店とハウスメーカーのメリット・デメリット1

1 工務店・ハウスメーカーの役割


 

家を建てるにはまず、「家を建ててくれる会社」を見つけなければいけません。その会社が、工務店やハウスメーカーです。しかし、工務店やハウスメーカーは、通常、その会社が基礎、躯体、外装、内装…等のすべてを施工するわけではありません。住宅は様々な専門的分野が複雑に関係しあってできており、それぞれの専門業者が、各自自分の専門の工事をすることにより、最終的に住宅は完成します。

工務店やハウスメーカーは、通常、元請といわれ、多種多様の専門業者の手配や指示監督等のマネージメントを通して、建築工事全体を管理する業者であると考えていただければいいと思います。

 

2 工務店、ハウスメーカーとは??


 

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特に決まった定義があるわけではありません(※担当が知らないだけで、どこかで定義づけられている可能性があります)が、特に地元を商圏としている小規模な住宅建築会社等を工務店と呼ぶことが多いです。

また、全国を商圏として各地に支社・営業所を持ち、宣伝費をかけて広告を行い、住宅展示場などを持ち、多くの営業マンが営業を行っている住宅建築会社等をハウスメーカーと呼ぶことが多いです。ここでは、以上の定義づけで話を進めていきます。

全国には、数えきれないほどの工務店と、数十社のハウスメーカーがありますが、住宅は、一生に一度歩かないかの大きな買い物ですので、どこに依頼するかで大きく変わってきます。以下では、それぞれのメリット・デメリットを挙げてみます。

※以下では、一般的な想定のもとでの話ですので、各会社によって違うことはあります。また、特定の会社を想定に入れたものではありません。

 

3 工務店のメリット


 

①ハウスメーカーに比べて割安

ハウスメーカーは宣伝広告費及び営業マンの人件費に大きなお金をかけて顧客獲得を目指しています。そのため、建物それ自体は安くできるとしても、その経費が上乗せされ、結果的に坪単価が高くなることが一般的です。その点、工務店にはそのような経費はありませんので、建物の建築それ自体にかかる経費のみと考えることができます。

また、後にも述べますが、基本的には自由設計ですので、自分の思い通りの住宅を作るにあたっても、ハウスメーカーとは違い、オプション料金として金額が上乗せされることもあまりありません。

 

②基本的には自由設計、0から自分の好きな建物を作れる

既に標準仕様として商品化されているハウスメーカーとは違い、工務店では基本的に自由設計ですので、要望が通りやすい傾向があります。

 

③家づくりの最初から最後まで同じ担当者であることが多い

ハウスメーカーは、営業マンが契約まで担当し、そのあとは設計担当、施工担当と担当者が変わることが多く、意思が通りにくかったり、同じ説明を何度もしなければいけないなどの懸念があります。また、それまでの担当者と築いた信頼関係は、次の担当に引き継げるわけではないのは言うまでもありません。

その点、工務店は少人数で最初から最後までお客様を担当する場合が多く、安心できる場合が多いといえます。

 

④地元密着型であること

工務店は地元を商圏としているので、地元の評判を大事にしなければいけません。つまり、工務店は評判を下げるようなことはできない≒きっちりした仕事をする、という意味での安心感があります。

また、なんといっても地元ですし、あちこちに担当が変わることもないので、電話一本ですぐに駆けつけてくれ、すぐにアフターケアをしてくれるところが多いといえます。このアフターケアも良心的な値段のところが多いと思われます。

 


 

今回は工務店のメリットについて考えてみました。工務店は規模が小さいがゆえに「小回りの利いた」対応ができるといえるでしょう。しかし、いいところばかりではありません。次回は工務店のデメリットについて考えてみます。


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